デザインの仕事ってどんなもの?未経験でもわかる仕事内容と始め方をやさしく解説

デザインの仕事って、具体的にどんなことをしているの?

絵が描けないとデザイナーにはなれないのかな…?
そんな不安を抱える方も多いかもしれません。
実は、デザインの仕事は絵が描けなくても始められます。
むしろ、多くのデザイナーの仕事は、
絵を描くことより情報を整理して、わかりやすく伝えることが中心です。
この記事では、デザインの仕事内容・必要なスキル・
初心者でも挑戦しやすい仕事まで、やさしく丁寧に解説していきます。

デザインは特別な才能がなくても始められるお仕事です。
安心して読み進めてくださいね。
デザインの仕事ってそもそも何をするの?
デザインというと、
「見た目を整える仕事」というイメージが強いかもしれませんが、
実際の役割はもっと深く、もっと実用的です。
デザインの役割は主に次の3つです。
- 情報を伝える
- わかりやすく整理する
- 魅力を引き出す
つまりデザインとは、
情報を整理して、相手に正しく伝わる形にする仕事なのです。
画家やイラストレーターとの違い
「デザインって絵を描く仕事ですか?」
と聞かれることがありますが、答えは No です。
- 画家:絵を描く人
- イラストレーター:イラストを制作する人
- デザイナー:文字・写真・図形などを組み合わせて、意味が伝わる形にする人
例えるなら、
- 画家は「素材を作る農家」
- デザイナーは「その素材で料理をつくる料理人」
このくらい役割が違います。
デザイナーは絵が描けても良いですが、描ける必要はありません。
必要なときは素材サイトを利用したり、外注したりすればOKです。

絵が描けないからといって不安になる必要はありません。
デザインは“組み合わせの技術”で成り立っているお仕事ですよ。
デザイナーの本当の仕事は「目的を達成すること」
デザイナーの大切な役割は、自分の好きなデザインを作ることではありません。
- クライアントの要望を叶える
- 情報を整理し、読み手に伝わる形にする
- デザインの目的を達成する
この3つがデザインの本質です。
どれだけオシャレでも、
目的が達成できなければ「良いデザイン」とは言えません。
初心者の方はまず、
デザイン=目的を達成するための仕事
という考え方を押さえておけば大丈夫です。
デザインの仕事の種類は大きく3つに分かれます
デザインといっても、その仕事内容はとても幅広いものですが、
初心者の方がまず知っておきたいのは次の3種類です。
- Webデザイン
- グラフィックデザイン
- SNSデザイン
この3つを理解するだけで、デザインの世界がぐっと分かりやすくなります。

最初から全部覚える必要はありませんよ。
まずはこの3つの違いだけ、わかりやすくお伝えしますね。
① Webデザイン(Webサイト・LP・バナーなど)
Webデザインとは、インターネット上で使うさまざまなデザインを制作する仕事です。
Webデザインの仕事内容
- ホームページのデザイン
- キャンペーン用のLP(ランディングページ)
- 広告バナーの制作
- サイト内で使用する画像の作成
普段目にする多くのWebサイトが、Webデザイナーによって作られています。
初心者が取り組みやすい理由
- バナー制作が練習しやすい
- 模写で効率的に上達できる
- クラウドソーシングに案件が多い
- ツールの操作を覚えれば挑戦しやすい
特にバナー制作は、最初の一歩として非常におすすめです。
小さなサイズなので作りきりやすく、達成感も得られます。
Webデザインで使う主なツール
- Adobe Photoshop
- Adobe Illustrator
- Figma
- Canva(簡単なデザインならOK)
本格的に学ぶならPhotoshopやIllustratorが定番ですが、
最初の練習はCanvaでも問題ありません。
② グラフィックデザイン(チラシ・名刺・ロゴなど)
グラフィックデザインは、紙媒体や印刷物のデザインを担当する仕事です。
グラフィックデザインの代表例
- チラシ・フライヤー
- 名刺
- ロゴ
- パンフレット
- ポスター
- 看板
- ノベルティグッズ
特に名刺デザインやA4チラシなどは、
構成がわかりやすく初心者にも挑戦しやすいジャンルです。
短期間で作れる仕事が多い
紙媒体はWebと違い、構成がある程度決まっていることが多いため、
慣れると短時間で制作できるようになります。
副業のスキマ時間にも取り組みやすいのが特徴です。
グラフィックデザインで活かせるスキル
- レイアウトスキル
- 読みやすい文字組み
- 色の使い方
- Illustratorの操作
とくにIllustratorは紙媒体で必須のツール。
将来的に学んでおくと仕事の幅が大きく広がります。
③ SNSデザイン(Instagram・LINE・広告画像)
最近特に依頼が増えているのが、SNS向けのデザインです。
SNSデザインの代表例
- Instagramの投稿画像
- ストーリーズ画像
- LINEリッチメニュー
- SNS広告バナー
- YouTubeサムネイル
SNSデザインが初心者向けの理由
- サイズが小さく作りやすい
- 短時間で仕上げられる
- 参考デザインが豊富
- 案件が多く、副業とも相性が良い
特に、柔らかい雰囲気のデザインが多いInstagram投稿は、
初心者が学びやすいジャンルとして人気です。

SNSデザインは楽しく学べて、成長も実感しやすい分野です。
最初の一歩にとても向いていますよ。
初心者でもできる?デザインの仕事に必要なスキル

デザインの仕事って、特別な才能が必要なのかな……?
そう思っている方も多いかもしれません。
ですが安心してください。
デザインに必要なのは、センスより“知識とルール”です。
ここでは、初心者の方が最初に身につけておきたいスキルを3つに絞って紹介します。
① デザインの基礎(色・文字・余白・レイアウト)
デザインで最も重要なのは、派手な技術ではなく「基礎」です。
特に大切なのは次の4つ。
- 色(与えたい印象に合わせて選ぶ)
- 文字(読みやすい・伝わる配置にする)
- 余白(ぎゅっと詰めすぎない、呼吸できるレイアウト)
- レイアウト(情報を読み順に沿って並べる)
これらにはすべて“ルール”があり、練習すれば必ず身につきます。

基礎を理解するだけで、デザインは驚くほど見やすく、伝わりやすくなりますよ。センスより知識が大切なんです。
② ツールの操作(Illustrator/Photoshop/Canvaなど)
デザインを仕事にしていくなら、ツールの使用は避けて通れません。
ただし、いきなり難しい操作を覚える必要はありません。
よく使われるツールは次のとおりです。
- Adobe Illustrator(紙デザインに強い、Webにも利用可)
- Adobe Photoshop(画像加工やWebに強い)
- Canva(初心者でも始めやすい)
最初はCanvaで練習し、
慣れてきたらIllustratorやPhotoshopにステップアップする方法もおすすめです。
私はWebとグラフィックの両方の仕事をしているため、
Illustratorをメイン、Photoshopをサブとして使うことが多いです。
Illustratorが使えると扱える案件の幅が大きく広がるので、
長期的には身につけておきたいスキルです。
③ 情報を分かりやすく整理する力
デザインの本質ともいえるのが、「情報整理」の力です。
絵を描くことよりも、こちらのほうがずっと重要です。
たとえば、
- どの情報が最も大切なのか
- どこから読んでほしいのか
- 何を強調すべきか
- 不要な情報はどれか
こうした点を整理してはじめて、伝わるデザインが完成します。
つまりデザイナーは、
情報を“わかりやすい形”に変える仕事 なのです。
誠実さ・文章力・コミュニケーション力も大切
デザインの仕事は、クライアントとのやり取りで進んでいきます。
そのため、スキル以外にも次のような力が求められます。
- 丁寧で読みやすいメッセージ
- 礼節を守る姿勢
- 要望を正しく受け取る力
- 広告文や説明文を書く文章力
どれも一朝一夕で身につくものではありませんが、
意識していくことで確実に成長します。

技術よりも大切なのは“誠実さ”です。丁寧に向き合える方は、それだけで信頼されるデザイナーになれますよ。

これってデザイナーの仕事?実は意外と多いお仕事例
デザインの仕事は「Webサイト」や「チラシ」だけではありません。
実は、初心者でも挑戦しやすい小さなお仕事がたくさんあります。
ここでは、具体的にどんな仕事があるのかをやさしく紹介していきます。
Webバナー制作
Webデザインの中でも、特に初心者に人気なのがバナー制作です。
広告やサイトに掲載される小さな画像のことで、次のような特徴があります。
- サイズが小さくて作りやすい
- 模写練習もしやすい
- クラウドソーシングに案件が多い
- 短時間で完成する
バナーは需要がとても高く、副業との相性も抜群です。

最初の一歩には、バナー制作がおすすめですよ。
短時間で作れるので練習にもぴったりです。
SNS投稿画像
InstagramやLINE、広告用の画像など、SNSデザインは近年急増している仕事です。
特徴は次のとおりです。
- サイズが小さくて作りやすい
- 短時間で完成する
- 参考デザインが豊富
- 個人事業主からの依頼も多い
SNS投稿はシンプルな構成が多く、初心者でもデザインしやすいジャンルです。
チラシやフライヤー
お店やイベントの告知などに使われるチラシも、初心者が挑戦しやすいお仕事です。
- 構成がある程度決まっている
- 情報整理の練習になる
- 1〜2日で作れる案件も多い
紙媒体は「文字の整理」や「情報の優先順位」を学ぶ良い勉強になります。
名刺デザイン
名刺は、デザインの基本がつまったとても良い練習素材です。
- 限られたスペースで情報整理する力が身につく
- 文字組み(タイポグラフィ)が学べる
- 短時間で仕上がる
- 依頼が安定してある
名刺がきっかけで、チラシやロゴなど別の案件につながることもあります。
1画面だけのLPデザイン
LP全体の制作は難易度が高いですが、
「ファーストビュー(最初の1画面)」だけなら初心者でも挑戦できます。
- 情報がまとまっているため学びやすい
- レイアウトの基本が習得しやすい
- ポートフォリオにも活かせる
1画面だけでも、デザインの基礎がしっかり身につくおすすめの練習です。
ブログ用アイキャッチ
ブログで使われるタイトル画像(アイキャッチ)も、デザイナーの仕事のひとつです。
- 作りやすく初心者向け
- Canvaでも制作可能
- 企業や個人ブロガーからの依頼が多い
- 練習と実案件の両方に活かせる
アイキャッチは構成がシンプルなので、デザインの基礎練習としてもおすすめです。

小さなお仕事ほど、初心者さんにとって大きな成長につながります。一歩ずつ楽しく経験を積んでいきましょうね。
デザインの仕事のやりがいと大変なところ
デザインの仕事には、大きな魅力もあれば、少し大変な部分もあります。
あらかじめ知っておくことで、安心して副業をスタートできます。
ここでは、初心者の方にも分かりやすいように、
デザインの良いところと、つまずきやすいところをやさしく紹介します。
やりがい:目に見える形になり「ありがとう」がもらえる
デザインの魅力のひとつは、
自分の作ったものが“目に見える形になり、人の役に立つ”ということです。
- お店のチラシが実際に配られる
- SNS投稿が多くの人の目に触れる
- 名刺がビジネスの現場で使われる
- Webサイトの一部として表示される
このように、成果がしっかり確認できることが、
デザインの大きなモチベーションになります。
そして何より、クライアントからいただく
「見やすくなった」「お願いしてよかった」という言葉。
この瞬間は、どのデザイナーにとっても特別で、続ける力につながります。

誰かの役に立てた、と実感できる瞬間はとても大きな喜びになりますよ。デザインの魅力は、まさにここにあります。
大変なところ:納期・修正対応など
やりがいがたくさんある一方で、デザインには大変な面もあります。
特に、副業として取り組む場合は、時間の使い方がポイントになります。
よくあるつまずきは次のとおりです。
- 納期が短いことがある
- 修正が多く発生する
- 要望があいまいで進めにくい
- クライアントのこだわりが強い場合がある
特に、横柄な態度のクライアントや、
修正を無制限に求めてくる相手に当たると、負担が大きくなることもあります。
ですが、多くは“事前対応”で避けられるトラブルです。
- 修正回数を契約前に決めておく
- 曖昧な部分は必ずヒアリングで確認する
- 無理な納期は丁寧にお断りする
(お仕事は断っても大丈夫です!) - 進行中はこまめに説明や確認をする
こうした対応を心がけるだけで、スムーズにお仕事が進むようになります。

最初から完璧を目指さなくて大丈夫ですよ。丁寧なコミュニケーションができれば、多くのトラブルは防げます。
初心者が最初に目指すなら“この3つ”がおすすめ
デザインの仕事にはいろいろな種類がありますが、
初心者が最初の一歩として挑戦しやすいジャンルは、次の3つです。
どれも制作時間が短く、難易度も比較的やさしいため、
副業としても取り組みやすいお仕事です。
① SNS画像
SNS画像(Instagram、LINE、広告用画像など)は、
今とても需要が高まっている分野です。
- 小さいサイズで作りやすい
- テンプレートや参考資料が豊富
- トレンドを取り入れやすい
- 案件数が多く、副業と相性が良い
特にInstagramの投稿画像やストーリーズは、
やわらかいトーンやおしゃれなデザインが多く、
初心者でも取り組みやすいのが特徴です。

SNSデザインは練習すればすぐに上達が実感できますし、案件デビューにもつながりやすいですよ。
② Webバナー
Webバナーは、副業デザイナーにとても人気のあるジャンルです。
- 情報が少なく構成しやすい
- 小さなサイズで作りきりやすい
- 模写練習に最適
- クラウドソーシングに案件が豊富
特に多くの初心者が「初めての案件」として挑戦するのがバナー制作です。
バナー制作では、次のような基礎スキルが身につきます。
- 視線の流れ
- 文字の強弱
- 色のメリハリ
- 余白のバランス
バナー1枚の中にデザインの基本がぎゅっと詰まっているため、
練習教材としても非常に優れています。
③ 名刺デザイン
名刺はシンプルな構成で、初心者でも挑戦しやすいデザインのひとつです。
- レイアウトの基礎が学べる
- 情報整理の練習になる
- 短時間で制作できる
- 依頼数が安定している
名刺は文字情報が中心なので、
レイアウト・文字の強弱・余白など、
デザインの基本をしっかり学べるジャンルです。
また、名刺制作をきっかけに、
チラシやロゴ制作などの別案件につながることもあります。

名刺は“情報をどれだけ見やすくまとめるか”が大切です。
基礎を身につける練習としてもとてもおすすめですよ。
まずは自分の名刺を作ってみるのも良い経験になります。
自分の肩書きを名刺に記すと、デザイナーとしての自信につながりますよ。
初心者がまず踏み出すためのステップ
デザインの学習で大切なのは、特別な準備よりも
正しい順番で、小さな行動を積み重ねることです。
ここでは、今日から始められる4つのステップをご紹介します。
この流れを意識するだけで、迷わずに上達を進めていけます。
STEP1|良いデザインを見る
デザイン上達の第一歩は、
まず「良いデザインをたくさん見ること」です。
見るときのポイントは、次のような「なぜ?」を意識すること。
- なぜこの色なのか
- なぜこの位置に文字があるのか
- なぜ余白が広いのか
- どこを強調したいのか
ただ見て終わりではなく、少し深掘りするだけで
デザインの裏側にあるルールや意図が見えてきます。

最初は答えが分からなくても大丈夫です。『なんでだろう?』と考える習慣が、上達につながりますよ。
STEP2|模写で手を動かす
見るだけではデザインは上達しません。
次のステップは、実際に手を動かすことです。
特におすすめなのが、バナーやSNS画像の模写です。
- 構成力が身につく
- プロの余白や文字バランスを学べる
- 小さめサイズで作りきれる
- 独学でも取り組みやすい
模写は「丸パクリでは?」と心配になるかもしれませんが、
学習目的で非公開で行う分には問題ありません。
完成したら元デザインと比べて、
- どこが違うのか
- なぜ再現できなかったのか
- どこが良くできたのか
を振り返ると、次の改善ポイントが見えてきます。
STEP3|3〜5点の作品を作る
模写を重ねたら、ポートフォリオ用に
3〜5点の作品を作ることを目指しましょう。
3〜5点という数字には理由があります。
- 量より質が大切だから
- 初心者でも無理なく作れる点数だから
- クライアントが判断しやすいから
- 短期間でポートフォリオが整うから
このステップで意識したいのは、
- 1つの作品を丁寧に仕上げる
- 改善版を作ってもOK
- 自分の得意ジャンルに寄せていく
少ない点数でも、質の高い作品があれば
案件に応募できるレベルになります。

完璧を目指す必要はありません。丁寧に作られた3点があるだけで、大きな一歩になりますよ。
STEP4|クラウドソーシングを覗いてみる
最後のステップは、
クラウドソーシングを見て“市場を知ること”です。
- クラウドワークス
- ランサーズ
- ココナラ
このようなサイトを開いてみて、
- どんな案件があるのか
- どんなスキルが求められているのか
- 自分でもできそうな仕事は何か
をチェックしてみてください。
応募しなくても大丈夫。
“市場を知る” だけでも十分な学びになります。
「このレベルなら作れそう」
「このスキルを練習してみよう」
など、自分の次のステップが見えてきます。
まとめ|デザインの仕事は初心者でも挑戦できる世界です
デザインの仕事は、特別な才能が必要な世界ではありません。
大切なのは、正しい順番で、小さなステップを積み重ねていくことです。
- 良いデザインを見る
- 模写で手を動かす
- 3〜5点の作品を作る
- クラウドソーシングを覗いてみる
たったこれだけでも、デザインを学び、仕事につなげるための
しっかりとした土台になります。
デザインは、続けた分だけ確実に上達するスキルです。
そして、自分が作ったものが形になり、
誰かの役に立つ喜びを感じられる仕事でもあります。

焦らなくて大丈夫です。小さな一歩を積み重ねれば、必ず前に進めます。一緒に楽しくデザインを学んでいきましょうね。
あなたのペースで、あなたらしいデザインの道を進んでください。
必要なスキルは、今日から一つずつ身につけていけます。

